昔のニュースから
平成22年度診療報酬改定 2010/2
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken12/index.html
医師報酬は守られてきたが、(1)医療費の抑制を目的とした診療報酬の引き下げと(2)医師数の増加により、
いよいよ引き下げざるを得ない段階に10年以内に到達すると予想する。
その反面、最初に示した2つの要因により医師報酬は将来必ず下がる。
診療所・病院への設備投資は減らすことではできないからこそ削る部分はそこしかない。
日本経済は右肩上がりではなく、右肩下がりを必死に食い止めるステージに達している。
現在の厳しい労働環境の中で給料だけ下げられたら、モチベーションは一般的には下がる。
ただ、労働環境が改善されるのであれば、待遇の悪化も我慢できるはずである。
一番の標的は悪名高き36時間勤務と考える。
勤務医が病院から立ち去り開業するのは種々の原因が考えられるが、この当直もその一つである。
このような流れを牽制するように、開業医の診療報酬引き下げの流れになっている。
診療所の開業には設備や装置への投資が億単位で必要である(一部の診療科を除く)。
この借金を背負っている開業医は多く、収支は決して楽ではないと考える。
限られた財政で、万人が満足するような予算の分配方法などあり得ない。
社会資源を平等に分配する社会主義、共産主義は敗北・滅亡したのか?
過去を振り返って勉強しないと厳密な議論できないが、共産主義は少なくとも成功したとは言えない。
分配を受けるには「なぜ、この医療が必要か?」「なぜ、診療報酬を引き下げていけないか?」ということを、
世の中に発信すると共に、医療系の議員や厚労省と交渉、あるいは医療系職員が議員となって主張していくことが、
医師会や医療系の国会議員は(以前まで)利権を確保したいだけの世俗的な存在としか見ていなかったが、
収入をほぼ保険診療のみに頼っている日本の医療の現状を考えると、
(自由診療をやっている診療所はほとんどこういった活動とは無縁なのではなかろうか)
■参考資料
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/05/dl/s0517-9a.pdf