外勤先で皮脂欠乏性湿疹に対して、ワセリン+尿素の混合軟膏が処方されている場合がある。
そもそも、皮脂腺の外分泌機能の低下により皮脂欠乏性湿疹が発症するわけであって
保湿だけならば、入浴後にワセリンを外用するだけで十分なはずである。
尿素はおそらくタンパク質を変性させて表皮深層に浸透していく。
尿素は水素結合を介して水分子を引き寄せるため保湿効果があるとされる。
しかし、表皮の構造をlooseにする結果として、被刺激性が増す。
それがゆえに、赤く炎症が認められるところ、びび・あかぎれなど小さな傷があるところ、乾燥しすぎているところにに外用すると、ぴりぴりとした刺激感を生じます。
その場合には尿素含有軟膏は避けるのが懸命でしょう。
べたつくというデメリットは有りますが、安価で安全性の高いワセリンが一押しということになります。
なお、べたつきに関しては一旦外用した後、軽くティッシュやタオルで余分な軟膏を取り除くという対処法がありますので、お試しいただければ幸いです。